近年、給与額や役職などの待遇面はもちろん、スキルアップを理由に転職する人も増えてきました。
転職の時には必ずといっていいほど利用するのが「転職サイト」です。
転職サイトや転職サービスにはいくつかのタイプがあり、上手に使いこなすことが転職成功の鍵といっても過言ではありません。
今回は「求人サイト」「エージェントサービス」「転職情報サイト」など“転職に役立つWEBサービス”全般を『転職サイト』と定義し、それぞれタイプ別にわかりやすく紹介したいと思います。
1. 転職サイトの基本
冒頭でもお話した通り、転職サイトには様々なタイプがあります。
当サイトでは転職を考えている人向けに5つのタイプに整理したいと思います。
総合型
まず、1つ目は「総合型」です。
リクナビNEXTに代表される転職サイトの最も基本的なタイプです。
様々職種の求人を検索したり、転職情報もチェックできるので、転職活動の最初に登録すべきサイトと言えます。
また、後述するエージェント機能も付いた一体型のサイトもあります。
エージェント型
続いて、2つ目は「エージェント型」です。
本気で転職を目指すなら、エージェント型の利用も必須と言えるでしょう。
「エージェント(代理人)」というと、なんだかサッカー選手の海外移籍のようで大げさな感じもしますが、あなたの転職をサポートしてくれるプロと考えれば登録しない手はありません。
年収や入社日など、ちょっと相談しにくいことをエージェントが代わって交渉してくれるというのは、ちょうど部屋探しの時に不動産会社の営業マンを通して大家さんへ家賃交渉をしてもらうのに似ていますね。
特化型
3つ目は「特化型」です。
職種や業界に特化した転職サイトや「ハイクラス求人」と言われるような高年収を目指す人向けの転職サイトなどがあてはまります。
総合型のサイトにはない求人も多いため、自分が目指すジャンルと合致している場合は、迷わず登録すべきです。
企業口コミ型
4つ目は「企業口コミ型」です。
こちらは求人を探すのではなく、社風や給与・残業時間といった実際の待遇面など企業の実情を調べるための情報サイトです。
企業情報に特化した無料の掲示板のようなものですが、利用にあたり個人情報をしっかり登録する必要があるため、ある程度の信ぴょう性は担保されていると言えます。
これから何年も働くことになる会社について、「詳しく知りたい」「実際に働いていた人の感想を聞いてみたい」と思うのは当然でしょう。
ただし、あくまでも自称在籍者の感想なので、投稿者の主観に左右されたり最悪ヤラセなどの危険性もあり、完全に鵜呑みにするのは注意が必要ですが、求人情報だけではわからないシビアな情報もあるので面談前には一読して損はないでしょう。
便利ツール型
最後は「便利ツール型」です。
「自分の市場価値」を判定してくれるサイトや様々なサイトの求人を「一括検索できる」サイトなどがあります。
転職に役立つ便利ツールのようなサイトですので、忘れずに活用しましょう。
2. おすすめ転職サイト その1[総合型]
総合型のサイトは最も競合が多いのですが、求人数や情報量などを踏まえて今回は4つ紹介したいと思います。
[総合型]転職サイト4選
- リクナビNEXT
- doda
- マイナビ転職
- en転職
リクナビNEXT
「リクナビNEXT」を登録するところから転職活動がスタートとするといってもいいくらい、定番中の定番サイトです。
業界最大手ならではの求人数と転職に役立つ情報が豊富なのが最大のメリット。
転職活動という情報戦において、視野を広げるためにも、必ず登録すべきサイトと言えるでしょう。
doda
パーソルキャリア㈱が提供する「doda(デューダ)」もリクナビNEXTと同様、定番のサイトです。
求人情報に加え、エージェント機能も付いた一体型のサイトなので、いろいろなサイトを見るのが面倒な人はdodaメインで転職活動というのもありかもしれません。
大手ならではの圧倒的な求人数と充実した転職情報、さらにサイトやアプリも使いやすいので特におすすめのサイトの1つです。
マイナビ転職
就活やバイトでも有名なマイナビが運営しているのが「マイナビ転職」です。
求人数の多さのほか、若手の転職や地方の転職に強いという特徴があります。
20代・第二新卒など若手向けの求人を探している人や地方での転職を考えている人には、特におすすめの総合型転職サイトです。
en転職
リクナビなどに比べ求人数では少な目な「en転職」ですが、他社にはない独占求人が多いことは見逃せません。
求人票のクオリティに高い評価があり、サイトの使い勝手や転職体験記などのコンテンツも充実しています。
30~40代の人には、同じエン・ジャパンが運営するハイクラス向け転職に特化した「ミドルの転職」もおすすめです。
3. おすすめ転職サイト その2[エージェント型]
次にエージェント系の転職サイトを3つ紹介します。
なんとなくハイクラス向け専用というイメージがありますが、近年、転職する際にエージェント系の転職サイトを活用するのは、もはや常識となりつつあります。
転職活動に詳しくなかったり不安がある人こそ、ぜひ活用を検討してみてください。
ちなみに、dodaもおすすめのエージェント系のサイトですが、前項で紹介したので、本項では割愛いたします。
[エージェント型]転職サイト3選
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- パソナキャリア
リクルートエージェント
リクナビNEXT同様にエージェント系の定番中の定番が「リクルートエージェント」です。
なかなか言いにくい給与などの条件も間に入って交渉してくれるなど、転職者にとっては非常に助かるエージェントサービス。
実際にこちらで転職したという声も多く、20代後半~40代という最も転職者が多い年齢層をターゲットにしていることからも転職を検討中の人が必ず登録すべきサイトの1つと言えます。
マイナビエージェント
マイナビエージェントも大手エージェントの1つです。
転職の不安などを相談したり、希望する業界についてアドバイスを受けたりと転職未経験者にも安心のサポートを売りにしています。
ただし、こちらは主に20代といった若い転職希望者を得意としているため、30代はともかく40代以上の人はリクルートエージェントやdoda、パソナキャリアなどをメインにした方がいいかもしれません。
パソナキャリア
パソナキャリアは20代などの若手から50代などシニア層にいたるまで幅広い求人に対応しているエージェントサービスです。
職種未経験でも応募可能な案件もあれば、ハイクラス向けのビズリーチに負けないくらいの高給与案件も扱っているなど、非常に多様な転職希望者を対象にしています。
転職市場は定年延長問題の影響もあって年々高年齢化しており、40代以降の人にもぜひ登録してほしいサイトです。
4. おすすめ転職サイト その3[特化型]
続いて紹介するのが「特化型」の転職サイトです。
ハイクラスやIT系など特徴のある求人に特化しているので、そういった求人を探している人にとってはピッタリのサービスと言えるでしょう。
今回は4つの特化型サイトを解説します。
[特化型]転職サイト5選
- ビズリーチ
- JAC Recruitment
- ワークポート
- Green
- キャリトレ
ビズリーチ
テレビCMでもおなじみのビズリーチ。
高年収の求人に特化した、転職市場の中でも特にハイクラス人材を対象としたサイトです。
管理職の経験があったり、年収でいうと現状500万~600万以上の人向けであり、そういった条件に合致しない人は利用を避けた方が無難と言えそうです。
JAC Recruitment
JAC Recruitmentもビズリーチ同様にハイクラス向けのエージェントサービスです。
対象年齢が30代~50代ということからも、やはり一定のマネジメント経験や500万以上の年収は必須のサイトと言えるかもしれません。
外資系の企業や技術系・営業・管理部門などの求人に強いといった特徴があります。
ワークポート
ITやWEB・ゲーム系に特化した転職エージェントがワークポートです。
転職業界では老舗ということもあって、取り扱う求人の数や質も高く、IT系の業界へ転職を考えている人にはピッタリと言えます。
また、職種未経験でも登録できるため、転職を機に異業種へ挑戦したい人にもおすすめです。
Green
Greenもワークポートと同様にIT業界に特化した転職サイトです。
あくまでIT・Web・インターネット業界限定ではありますが、未経験でも応募でき間口が広い一方で、扱う求人の質もやや幅広い印象です。
IT系転職を目指している人は上記ワークポートと併せて利用するのがおすすめです。
キャリトレ
キャリトレは、ずばり20代~30代前半の若手転職者を対象にした転職サイトです。
若手専用ながらベンチャー系の管理職など高年収な案件も多く、より優秀な人材を求める企業ニーズにフォーカスしている点は同じ会社が運営するビズリーチと同様と言えます。
また、AIがおすすめ求人を探してくれるレコメンド機能もユニークですので、特に20代でキャリアアップを目指す人にはおすすめです。
5. おすすめ転職サイト その4[企業口コミ型]
最後は企業口コミ型です。
冒頭でも触れた通り、あくまでも個人の感想のため、内容が主観的になるケースがあります。
利用は参考程度にし、情報に振り回されないよう気を付けましょう。
今回は4つのサイトを紹介したいと思います。
[企業口コミ型]転職サイト4選
- 転職会議
- エン ライトハウス(旧カイシャの評判)
- OpenWork(旧Vorkers)
- キャリコネ
転職会議
転職会議はこの手のジャンルでは、定番のサイトです。
無料の会員登録をした後、まず自分が口コミを投稿すれば、いろいろな会社の口コミが見れるようになります。
情報量と質など他3サイトに比べて、非常にオーソドックスな転職口コミサイトといった作りとなっています。
リクナビNEXTやリクナビエージェントと同じく、まず、登録して間違いない「基本中の基本」のサイトと言えるでしょう。
エン ライトハウス(旧カイシャの評判)
エン ライトハウスが他と大きく違うのは、登録しなくても口コミが見れるという点です。
いろいろな企業で働いた人の実体験を気軽に見ることができる大変便利なサイトです。
また、他のエンジャパン社のサイトと共通しているのが、サイトの見やすさ。
情報の細かさなどは、転職会議やOpenWorkには劣りますが、利用しない手はありません。
OpenWork(旧Vorkers)
OpenWorkは口コミの内容やクオリティが高いのが売り。
「いろいろな会社の口コミを斜め読みする」というより、「検討段階に入った企業を詳しく調査する」といった感じでしょうか。
また、全体的にハイクラス向けの企業・レビューが多いという傾向もあります。
キャリコネ
キャリコネは口コミの数や質は劣るものの、気になる給与情報に力を入れています。
ユニークなのが、年収や月給を給与明細風に表示していること。
実際に働いた時の給与がイメージしやすくて大変好評です。
また、業界ランキングなどランキング情報や転職ノウハウなどが豊富で、堅苦しい転職サイトよりも興味をひく見やすいサイトづくりになっており、特に転職初心者におすすめです。
6. まとめ
いかがでしたでしょうか。
さまざまな転職サイトを簡単に解説してきましたが、意外と各サイトごとに対象者や目的もバラバラなのがおわかり頂いたかと思います。
便利な転職サイトも自分に合ったものを選ばないと宝の持ち腐れになってしまします。
各サイトの特徴を踏まえ、自分の目的に合った転職サイトをフル活用して、キャリアアップにつなげていきましょう。